インターネットでニュースやレシピを見ていたら、突然——
「ウイルスが検出されました!」
「あなたのスマホは危険な状態です。今すぐ対処してください」
大きな警告音とともに、赤い画面。心臓が縮み上がりますよね。
先に結論をお伝えします。その警告は、ほぼ100%ニセモノです。あなたのスマホは感染していません。 この記事では、なぜそう言い切れるのか、そしてどう対処すればいいのかをご説明します。
なぜ「ニセモノ」と言い切れるのか
理由は単純で、本物のウイルス検出は、ホームページの画面上には表示されないからです。
あなたが見ていたのはインターネットの1ページ。ページの作り手は、そこにどんな絵でも文字でも表示できます。つまりあの赤い警告画面は、「ウイルスに感染しました」という文字と絵が描かれた、ただのページなのです。チラシに「あなたの家は火事です」と書いてあっても、家は燃えていないのと同じです。
音が鳴ったり、振動したり、カウントダウンが表示されたりしても同じです。すべて「ページの演出」であって、スマホの中では何も起きていません。
目的は、あなたを慌てさせること
この手の偽警告の狙いは、主に3つです。
- 電話をかけさせる — 画面の番号に電話すると「サポート料金」などの名目でお金を取られる
- アプリを入れさせる — 「駆除アプリ」と称して、余計なアプリや有害なアプリを入れさせる
- 個人情報を入力させる — 偽の画面で名前やカード番号を打たせる
共通するのは「不安にさせて、急がせる」こと。これは詐欺の基本の型です。逆に言えば、慌てなければ何も起こりません。
対処法: 閉じる。以上です
- 画面の中のボタンは、どこも押さない(「OK」「今すぐスキャン」「閉じる」と書かれたボタンも押さない。すべて罠の可能性があります)
- ブラウザ(インターネットを見るアプリ)ごと閉じる
- iPhone: 画面下から上に指をすべらせてアプリ一覧を出し、ブラウザを上に払って閉じる
- Android: 画面下の「□」ボタン(または同様の操作)でアプリ一覧を出し、ブラウザを払って閉じる
- 閉じられない場合は、スマホの電源を入れ直す(再起動)
これで終わりです。何も壊れていませんし、何も盗まれていません。
やってはいけないこと
- ❌ 表示された電話番号にかける(本物のAppleやGoogleが画面に電話番号を出して「今すぐかけて」と言うことは、絶対にありません)
- ❌ 表示に従ってアプリを入れる
- ❌ 名前・カード番号・パスワードを入力する
もし押してしまっていたら
- ボタンを押しただけ・ページを見ただけ → まず大丈夫です。何も入力していなければ、被害は発生していないことがほとんどです
- アプリを入れてしまった → そのアプリを削除してください。不安なら携帯電話会社の店舗で相談を
- 電話をかけて、お金や情報を伝えてしまった → カード会社(カード裏面の番号)と、消費者ホットライン 188 にすぐ電話してください。恥ずかしいことではありません。相談員は毎日この相談を受けているプロです
再発を減らすコツ
偽警告は、広告の多いサイトや、検索結果の怪しいページから出ることが多いものです。ブラウザやスマホ本体の更新(アップデート)をためないことも、こうした画面に出会う機会を減らします。
まとめ
- 画面の「ウイルス感染」警告は、ただの脅し画像。スマホの中では何も起きていない
- 対処は「何も押さずに、ブラウザごと閉じる」だけ。閉じられなければ再起動
- 電話をかけない・アプリを入れない・何も入力しない
- 困ったら 188(消費者ホットライン)へ
「慌てさせて、急がせるものは、ぜんぶ疑う」——これだけ覚えておけば、大半の詐欺はあなたに手が出せません。
あわせて読みたい: 偽警告のほかにも、ニセの不在通知SMS、「アカウント停止」メール、LINEの乗っ取り——スマホの詐欺には決まった「型」があります。拙著『60歳からのスマホ詐欺対策』(Kindle)では、5つの型の見分け方から、万一のときの応急処置、家族で決めておく合言葉まで、1冊で身を守る知識をまとめています。
コメントを残す