スマホの防犯: 家族で決めておく「合言葉」のすすめ

執筆者:

カテゴリ:

「オレだけど、事故を起こしてしまって……」

このセリフ、ニュースで聞いたことがある方も多いはずです。声だけで本人と信じ込ませる「オレオレ詐欺」は、今も昔も変わらず被害が続いています。そして近年は、声をそっくりに真似る技術まで登場し、「声が本人だから本人」とは言い切れない時代になりました。

この記事では、家族を守るための、たった一つのシンプルな備え——「合言葉」についてご紹介します。

なぜ「合言葉」が有効なのか

詐欺師は、あなたと家族の間にある個人的な情報を知りません。どれだけ声や口調を似せても、家族しか知らない取り決めまでは真似できません。

「合言葉を言ってみて」と聞くだけで、電話の相手が本物の家族かどうかが、その場で分かります。難しい仕組みは何もいりません。

合言葉の決め方

決め方に正解はありません。家族しか分からないものであれば、何でも構いません。

  • 昔飼っていたペットの名前
  • 家族旅行で行った、思い出の場所
  • 子どもの頃のあだ名
  • 「今日の合言葉は〇〇」のように、簡単な単語一つでも十分です

ポイントは、「他人が推測しにくいもの」を選ぶこと。 誕生日や住所など、調べれば分かる情報は避けましょう。

使うタイミング

合言葉は、毎回の電話で使う必要はありません。「お金」「事故」「急用」の話が出たときだけ、確認する約束にしておくのがおすすめです。

「急にお金が必要なんだ」
「じゃあ、合言葉を教えて」

これだけで、ほとんどの詐欺は成立しなくなります。本物の家族なら、合言葉を聞かれて困ることは何もありません。

合言葉と合わせて、家族で決めておきたい2つのルール

ルール1: お金の話が出たら、一度電話を切って、かけ直す

その場で答えを出さず、「かけ直すね」と言っていったん切る。そして、自分の電話帳に登録してある番号に、こちらからかけ直します。動揺させて即断させるのが詐欺の手口なので、「一度切る」だけで冷静さを取り戻せます。

ルール2: 一人で判断せず、必ず他の家族にも相談する

「誰にも言わないで」という口止めは、詐欺の典型的なサインです。家族の誰か一人に連絡が来ても、必ず他の家族にも共有するというルールにしておきましょう。

声の主が「本人そっくり」でも、合言葉は有効です

「AIで声を真似る技術があるなら、合言葉も見破られるのでは」と思うかもしれませんが、合言葉は声の特徴ではなく、情報そのものを聞いています。 どれだけ声が似ていても、家族しか知らない情報までは、詐欺師には分かりません。ここが、合言葉が今の時代でも有効な理由です。

今日、家族で話してみませんか

合言葉を決めるのに、特別な準備は必要ありません。次に家族が集まったときに、「もしもの時のために、合言葉を決めておこう」と一言提案するだけです。5分もあれば決められます。

まとめ

  • 合言葉は、電話の相手が本物の家族かを確認する、一番シンプルで確実な方法
  • 「他人が推測しにくいもの」を家族だけで決めておく
  • 「お金」「事故」「急用」の話が出たときだけ使う約束にしておけばいい
  • あわせて「一度切ってかけ直す」「一人で判断しない」もルール化を

あわせて読みたい: なりすまし電話やSMS、LINE乗っ取りなど、詐欺の手口を型で理解しておくと、合言葉と合わせてさらに安心です。拙著『60歳からのスマホ詐欺対策』(Kindle)で、5つの型の見分け方をまとめています。

コメント

“スマホの防犯: 家族で決めておく「合言葉」のすすめ” への1件のフィードバック

  1. […] 迷惑電話の中でも、お金や個人情報を狙う詐欺の電話は、ブロックだけでは防ぎきれません。「不安にさせて、急がせる」電話には、その場で判断せず、一度切って家族に相談する——この心構えが、ブロック機能と合わせて一番の備えになります。詳しくは「家族で決めておく「合言葉」のすすめ」もご覧ください。 […]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です